SYSTEMS THINKING GUIDE

氷山モデルで広告制作を学習装置にする

CPA悪化、依頼漏れ、スクリプト乱立を「単発の問題」で終わらせず、勝ち広告が生まれる仕組みを育てるための見方です。

出来事で止めない 構造まで見る 学びを戻す
氷山モデルの4層を広告運用に当てはめた説明画像。出来事、パターン、構造、メンタルモデルが示されている。
生成画像: 氷山モデルの4層を広告制作・運用の言葉に置き換えた図

結論

氷山モデルは、広告の結果を「次の制作システム改善」に変える道具です。

広告運用では、CPA悪化やCV減少のような出来事が目立ちます。氷山モデルを使うと、その下にある繰り返し、制作フロー、データ正本、チームの前提まで見られます。

ad-creative-lab では、knowledge/hypotheses/experimentsworkflow_* をつなげることで、制作・運用・開発が同じ地図で改善できます。

ONE MINUTE

1分でわかる氷山モデル

氷山モデルは、問題を4つの深さで見る考え方です。目に見える出来事だけで判断すると、同じ火消しを何度も繰り返します。

風邪の例

熱を下げるだけなら薬でできます。でも毎月体調を崩すなら、睡眠不足や予定の詰めすぎまで見ないと治りません。

広告の例

CPAが悪い広告を止めるだけでは、次も同じ失敗が出ます。冒頭、仮説、検証、記録の流れまで見ます。

リポジトリの例

単発スクリプトを足すだけでは、処理が散ります。正本と共通ロジックの場所を決める必要があります。

FOUR LAYERS

広告制作に当てはめる4層

浅い層ほどすぐ見えます。深い層ほど見えにくいですが、そこを変えると同じ問題が減ります。

出来事
いま目の前で起きたこと。CPA悪化、CV減少、依頼漏れ、入稿遅れ。
見る場所: ads_dw.unified_ads、日次レポート、Web UI
パターン
繰り返されている傾向。同じメニュー、同じ冒頭、同じ作業タイミングで起きる失敗。
見る場所: knowledge/experiments、過去の振り返り
構造
パターンを生む仕組み。仮説ID、制作依頼、結果検証、正本データのつながり。
見る場所: workflow_*lib/core.claude/skills/
メンタルモデル
奥にある思い込み。「急ぎなら記録は省いてよい」「勝ち広告は職人技」。
見る場所: レビューコメント、FOR_KOZA.md、チームルール

N = 5

説明資料は5つの切り口で作る

1つの説明で全員に刺そうとしないのがポイントです。相手の役割ごとに「何を変えるための氷山モデルか」を変えます。

01

初学者向け入門

風邪とCPAのたとえで、4層の考え方を一気に理解する資料。

02

広告運用者向け

CPAを結果として見て、勝ち負けを生む制作システムを掘る資料。

03

開発者向け

スクリプト乱立、正本分散、共通ロジックを氷山で見る資料。

04

チーム運用向け

依頼漏れ、進捗不明、レビュー抜けを責めずに構造化する資料。

05

AI自動化向け

Skill、CLI、Web UI、Automationを学習サイクルへ接続する資料。

BEFORE / AFTER

仕事の見方がこう変わる

場面 Before After 置き場所
広告成果 CPAが悪い広告を止める 負けパターンを仮説と knowledge/ に戻す ads_dw.unified_ads / experiments
台本制作 勝ち台本を似せて作る どの階層を変える仮説かを明記する hypotheses/ / .claude/skills/
リポジトリ運用 動いた場所に処理を足す 正本と共通コアに戻す lib/core / docs/
チーム進行 担当者の記憶で回す 進捗、学習状態、未反映を見える化する workflow_* / Web UI
自動化 失敗時に旧方式へ逃がす degraded/reason を出して人が判断する _automation/ / cli/

REPO DESIGN

リポジトリに入れるなら、まずここから

大きな改修ではなく、まず「問い」と「置き場所」を作ります。最初から完全自動化しないのがコツです。

追加するとよい項目

  • iceberg_event: 目に見えた出来事
  • iceberg_pattern: 繰り返しの傾向
  • target_iceberg_layer: 今回変えたい層
  • knowledge_backlink: 学びの戻し先

Skillに入れる質問

  • 今回の制作依頼の出来事は何か
  • これは過去にも繰り返されているか
  • どの仮説ID・実験IDに紐づくか
  • 結果はどの正本データから見るか

ROADMAP

小さく始めるロードマップ

Day 1

書く場所を作る

  • knowledge/iceberg/README.md を作る
  • 広告結果とリポジトリ問題のテンプレを置く
  • 直近の実例を1件だけ書く
Week 1

制作フローに接続する

  • target_iceberg_layer を仮説に足す
  • Skillに氷山チェック質問を足す
  • workflow_* に学習状態を持たせる案を作る
Month 1

UIとCLIで見える化する

  • 未紐付け、未検証、未反映をWeb UIで見る
  • CLIでテンプレ生成とリンク確認をする
  • degraded/reason を成功扱いにしない

TEMPLATE

そのまま使える振り返りテンプレ

まずはこの短い版で十分です。長いテンプレートは、運用に乗ってから広げます。

# 氷山振り返りミニテンプレ

## 1. 出来事
何が起きたか:

## 2. パターン
過去にも似たことがあったか:

## 3. 構造
その繰り返しを生んでいる仕組みは何か:

## 4. メンタルモデル
裏にある思い込みや前提は何か:

## 5. 次の小さな変更
変える階層:
やること:
置き場所:
担当:
期限:

氷山モデルを入れると、ad-creative-lab は「広告を作るリポジトリ」から「勝ち広告が生まれる仕組みを育てるリポジトリ」になります。